ラジオ 朝木劇場「メロディ」前半

ラジオ・ラブィート 「ひる♡らぶ」10月22日放送
ラジオ 朝木劇場「メロディ」前半

僕はトラボルタ家の愛犬ジョニー。
毛並みの良い大型のゴールデンレトリバーだ。
朝7時半、もうすぐタカミザワ家のメリアン(キャバリア・キングチャールズ・スパニエル)が、家の目の前を通る時間だ。
ああ、尻尾が興奮で止まらない。
収まれ、僕の理性。

歌声が聴こえる。

この濃い歌声は、飼い主のジョアン・トラボルタ。駆け出しのミュージシャン。
庭先でフォークギターをかき鳴らしている。

ジョアン「いつかこの曲をヒットさせて、東京へ行くぞ」

小さい一軒家だけど庭だけはやたらと広く、足腰だけは丈夫な僕だ。
愛情を込めて育ててもらって幸せな毎日だが、あまり刺激がなくて退屈だ。
人間はいつも楽しそうでいいな。

ジョニー「ああ、ああ~。来たワン。」

メリーアンの匂いがする。収まれ、僕の理性。
すると、ご主人さまが家から出てくる。

ジョアン「ジョニー!ご飯だよ。お家へ入ろう!」

ジョニー「え。もうすぐメリアンが通るだワン。もしも人間だったら、自由にメリアンに逢いにいけるのにワン。」

メリーアン「ふーん。今日もこんな田舎臭い道を通るのね。もっとビバリーヒルズなところを散歩コースにしてくれてもいいのにね。
飼い主のトシコも、淑女な私を家族にしたんだから、もっと自覚を持って欲しいはー」

一方ジョニー。

ジョニー「もう僕の、僕の全身がスタンディングオベーション!してまうワン!ワンダフォー」

2匹の想いは交錯するどころか真反対。
しかし、この後、とてつもない天変地異が起こってしまう。

急に光が上空を包みこんだ!と思ったら。。。。。。どれくらい時間がたったのか。

ジョニー「眩しかった!何が起きたんだワン」

ご主人様が家から出てきたところまでは覚えてるけど。
振り返ると見たことのないチワワが倒れている。
なんだか僕の目線も高いぞ。
あれ~人間と同じ手と足がついてる!?

家に入って鏡を見た。なにこのイケメン。超イケてるんだけど。
って。いやいや、とてつもないことが起きたらしい。

ジョニー「テレビ、テレビっと。」

僕くらいビッグな犬になっちゃうと、リモコンや人間の言葉も少しはわかるんだよね。
電源をピっと!

TV「大変なことが起こりました。人間と犬が入れ替わる怪奇現象が、一部の地域で発生しました。」

TV「大規模な動物実験が秘密裏に行われた可能性が。。。」

ジョニー「べ、別にたたた大したことないっワン・・・ワワワワワンワン!」

じゃあ倒れてた犬はご主人様!?

ジョニー「ちょっと!起きて!大変な事が起きたワン」

返事がない。ご主人さまは気を失っている。
目の前をグラマーな美女が困惑した表情でオロオロしている。
匂いからして間違いなくメリアンだ。

メリアン「その匂いは、、、ジョニー!ジョニーでいらっしゃるワン??」

ジョニー「メリアン!メリアーーーン!!!」

抱きつこうとして首元をラリアットされる。

メリーアン「調子に乗らないでいただきたいワン。どんな時も淑女は冷静沈着・豪胆不敵意気消沈であるべきことよ。ワン」

ジョニー「混乱してるんだワン?飼い主のタカミザワさんは?」

メリーアン「知らないわよ!隣にみすぼらしいチワワが倒れてただけよ。」

ジョニー「あわわ、チワワになってしまった。ワン」


メリーアン「人間になってしまうなんて。一番醜くて、自分勝手な生き物になるなんて。信じられないワン。もう、なに!?」

僕はジュリアンに抱きつく。

ジョニー「キャバリア・キングチャールズ・スパニエルじゃなくても、す、好きだワン!」

メリーアン「だ〜!!こんな時に狂ってるらっしゃること!?冗談は顔だけにしてくださるワン。」

収まれ〜僕の理性。。収まれ〜上半身、、、。
スーハー。スーハー。
もう、なにやってんだ。
今はそれどころじゃない。
人間として生きていかなくちゃいけないのか!!?
ご主人様〜〜。

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