ラジオ 朝木劇場「メロディ」後半

ラジオ・ラブィート 「ひる♡らぶ」10月29日放送
ラジオ 朝木劇場「メロディ」後半

犬と人間が入れ替わってから1週間。
あれだけ人間になりたかったのに、いざそうなると。
まず、鼻がまったく効かない。
8キロ先のメス犬の匂いを嗅ぎ分けてたのに、お花の匂いも顔を近づけないと何もわからないよ。

人間になったら食べるたびにゴミがでる。
何を食べるにも包装紙や袋がどっさり。
犬だった頃には何でも食べられたのに、皮とか茎とか美味しくない。
人間は贅沢だ。腹たってきたぞ。
とりあえず、犬になったご主人様にはドッグフードを与えておこう。

そしてご主人様のスマートフォンとやらを使って、メールでメリアンに連絡を取る。

ジョニー「ワンワンワン」

っと。返信が来た。

メリアン「ワンワンワン」

困った、言葉の打ち方が「ワン」しかわからない。

ご主人様が足に寄りかかってくる。

ジョニー「発情でもしてるのかワン」

「ワワワワワワン」

ジョニー「え、助けてくれ?ドッグフードはもう飽きた?贅沢なんだワン」

いつの間にか人間を否定しながらも、人間寄りの思考になってきていた。
そういえば、ご主人様は歌もギターも下手だったな。
僕の方が上手いんじゃないか?

ジョニー「あの頃ワン〜何もなくて〜それだって〜楽しくやったワン♫」

僕はさらに1ヶ月かけて文字とユーチューバウを学んで、投稿してみた。
「元犬がご主人様の2割の実力で歌ってみた」や
「もし元犬が動画プロモーションを学んだら」
は瞬く間に1000万再生を突破した。
入れ替え実験が話題になったことも後押ししたようだ。

ジョアン「ワワワワワワン」

ジョニー「ふざけるな?犬が俺より人気が出るだなんて馬鹿げてる。だって?」

今は僕が人間だ。ご主人様は犬じゃないか。
大切にしてくれてたって、所詮は犬扱い。
愛玩として情けをかけられるペットなんだ。

<<電話のシーン>>

メリアン「素敵よジョニー。あなたって本当に素晴らしい人気者ね」

ジョニー「そうかい!美しい瞳の君に言われると何だかクラクラして来ちゃうよ」

メリアン「犬の頃よりずっとセクシーね。今夜はうちには誰もいないの。あ、みすぼらしい犬は3匹いるけどね」

ジョニー「それじゃあ、今日のディナーは決まりだな。僕のフルコースをたっぷりプレゼントするよ!5分後に寝室に行くから、食べる準備をして待っていてくれ。」

立場も好転。
もう、人間のままでいいじゃないか。おや、もうご主人様の餌の時間か。

ジョニー「ほら、ドッグフードだ。今は僕の方が稼いでいるんだから、大人しくしてな。」

ジョアン「ワワワワワワン」

ジョニー「うるさい。静かにしろ。」

<<♫ピーンポーン>>

インターホンが鳴った。
なんだよ。これからお楽しみだというのに。

※「犬と人間の入れ替わり実験の調査に来ました。ジョニーくんですね。あと数日で実験は終了します。犬と人間どちらの状態でいたいかを、あなたには選ぶ権利があります。」

ジョニー「え、何それ。聞いてないワン。戻りたいわけないワン。」

※「飼い主の意見は聞かなくてもいいのですか?」

ジョニー「関係ないワン。そもそも人間の都合で振り回すなんて卑怯なんだワン。」

※「つまり、あなたは人間のままでいたいと。」

ジョニー「もちろんだワン。こんな快適な生活を手に入れたんだ。また管理されるなんてまっぴらだ!」

※「あ、ジョニーくん待ちなさい!」

犬の脚力は無いけど振り向かずに全力疾走する僕。
追いかけてはきてないな。

ジョニー「はあ、はあ。また元に戻るだなんて。。。人気ユーチューバウな僕がまた犬の生活だなんて」

<<回想シーン ♫GIFT>>

ジョアン「かわいいな!ジョニー!お前は最高の家族だよ!」

ジョアン「メリアンの飼い主に振られちゃった。慰めてくれるのは君だけだよジョニー。」
ジョアン「こらー!ジョニーをいじめるな!傷つけるなら僕を殴れ!」

ジョニー「ご主人様。。。僕は僕はなんてことを。」

ジョアン「君が僕の味方でいてくれたように、僕もいつも君の味方だよ!ジョニー大好きだよ!」

ジョニー「メ、メリアン。ごめん。僕はすごく大切なことを忘れていたよ。それは家族の愛だワン」

<<♫駆け足>>

メリアン「ジョニーったらまったく遅いわね。どこの道草食べてるのかしら…って草はもう食べなかったわね。私たちは人間なの。」

<<インターホンが鳴る>>

メリアン「来たかしら?あら、あなたたちは誰??」

ジョニー「愛がただそこにあった。犬も人も関係ない。それを忘れてた。また元に戻ってメリアンに正々堂々とアタックしよう。ご主人様も下手でも歌を頑張っていたじゃないか。」

※「あ、ジョニーくん。どこに行ってたんだ?」

ジョニー「よかった、まだいた。結論がでたよ。やっぱり僕は。。。」

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です